FAQ

よくある質問

wallstat ver.4との互換性

Q
旧verで作成したwallstatデータをwallstat ver.5計算することは可能ですか。
A
旧verとの互換性をもたせていますので、ver.5でも計算できます。
Q
既存のwallstatデータをVer5で高速計算できますか。
A
可能です。
Q
パラメータの設定などは従来の方法と変わらないのでしょうか。
A
変わりません。パラメータの互換性もありますので、そのままお使いください。
Q
パラメータは新しいバージョンの方に移し替える方がいいですか。
A
parm.csvだけ更新される方が多いです。
Q
以前のVer.に添付されていたWaveデータはそのまま使えますか。
A
そのまま使えます。これまでどおりwaveフォルダに入れてご利用ください。
Q
wallstat ver.5でgui動画はできますか。
A
作成できます。
Q
ver.4までは、動画作成時にavi形式でした。ver.5ではmp4対応されていますか。
A
wallstat ver.5ではmp4を直接作成する機能を追加しています。なお、wallstat ver.5のパッケージ容量が増えましたが、これはmp4に変換するライブラリを追加したためです。
Q
wallstat ver.5の屋根(小屋組)は、ver4と同じく基本的には入力せず、荷重だけかけるのが標準的な使い方ですか。
A
モデル化はver.4と変わりません。
Q
パラメータ編集で追加した建材データや標準仕様設定の引き継ぎ方法を教えてください。
A
以前のバージョンを引き継ぐ設定をした場合、標準仕様設定は引き継がれます。
パラメータの引継ぎは、以前のバージョンのstudioフォルダにあるparm.csvを現バージョンのstudioフォルダに保存いただくと更新できます。

計算・動画

Q
バージョンアップしてから動画を保存できません。
A
mp4形式に変換して保存する機能としました。
動画表示の横のmp4のボタンを押していただくと、ファイル名を選択する画面が出ますので、そこから保存してください。
Q
動画をmp4で保存するときのアスペクト比の替え方を教えてください。
A
mp4を作成する際、画面を最大化せず起動したままの状態では、自動で3:4のアスペクト比になっていると思います。PCの画面の解像度が足りない場合にアスペクト比がずれることがありますが、画面の大きさを変更いただくと、w〇〇、h〇〇という数値が右下に出てくると思います。これをw:h = 3:4か、16:9になるように調整してください。
Q
安定した計算と高速計算では、エラーが出なければ結果は同じになりますか。それとも精度に差が出ますか。
A
基本的には同じですが、若干計算結果が変わる可能性はあります。
Q
wallstat ver.5をoriginで計算する場合、計算速度(調整)はどのようになりますか。
A
引数で設定するようにしています。originでcalc.exeを用いる場合は引数で番号を調整することが必要です。
Q
シミュレーション動画の時間経過が極端に遅い状態になりました。
A
計算時間が長くなる原因でとして以下が考えられます。
1. ストレージ(ハードディスクやSSD)の空き容量不足
2. アンチウイルスソフトによるプログラム実行遮断
 →該当しましたらcalc.exeというプログラムの検疫の除外をお願いします。
3. CPUのパフォーマンスの問題
 →電源に接続されていない、CPUファンがアクティブ設定になっていないなどが原因で、ノートPCの場合にCPUの性能を低下させる設定が効いている場合があります。その場合、解除をお願いいたします。
Q
計算の安定性(1倍、2倍、5倍、10倍)の違いは、部材端のばねの構成が異なるということでしょうか。
A
ばねの構成は同じで、計算の時間刻みだけを変更しています。
Q
地震動入力の際に「前回計算の継続」を用いて倒壊までの試験を繰り返しているのですが、15回連続でJMA神戸の地震動をかけても1度も黄色の破壊が起きないモデルがあります。前回の計算で破壊と判定されないダメージはキャンセルされるのでしょうか。
A
連続計算を行った場合、動画表示の際に「外観」から「骨格曲線で色分け」にチェックをいただくと、前回のダメージ状態を保存して表示ができます。
ただ、上記チェックを入れていないデフォルトの状態でも前回の色分け(最大変形による色分け)はクリアされますが、変形自体は継続(残留変形は残っている)していますので、一度も黄色にならないということは、上記でも色が変わることはないと思います。
Q
計算結果の変形量について。一番変形しているの箇所を数値で確認するにはどこを操作したらいいでしょうか。
A
変形量は結果確認の際に、「外観」から「線画」「変形量」「初期位置表示」を設定していただくと、各場所の変形量が表示されます。
Q
建物が崩れる動画になっているか原因を確認できるものはありますか。動画で閲覧するしかないでしょうか。
A
動画で確認いただく必要があります。
短期許容に達した壁や接合部は黄色、終局に達した場合は赤で表示されますので、その部位が破壊の起点になっていると判断いただけると思います。
Q
指定した(重心・剛心)変形角(ex.1/150、 1/120)での画像出力が可能でしょうか。
A
できません。計算結果の動画で「外観」ボタンを押して、相対変形、変形量表示、初期座標にチェックを入れていただくと、各節点の初期位置からの変形量が表示されます。

wallstatS

Q
wallstatSはサポートサイトにユーザー登録していれば利用できますか。
A
当協会の会員(サポート会員、コラボ会員、マスター会員)の方のみご利用いただけます(ユーザー登録も必要です)。
Q
wallstatSで入力した伏図は出力可能でしょうか。
A
wallstatSで出力した情報はwallstat ver.5で使うことができます。
Q
ゼロから入力する時は、どこまでの情報を入力すればいいでしょうか。
A
柱・壁の情報と床のエリア指定が必要になります。
Q
wallstatSでは、どういう結果が得られますか。
A
wallstatSでは横架材の入力が省略されて、一律の梁せいで設定されますので、接合部の引き抜き力などが多少異なった結果になりますが、全体的な傾向はwallstatと変わらないと考えています。
Q
wallstatSとwallstat ver.5の計算結果は誤差の範囲内でしょうか。
A
横架材のために反曲点高さ比が変わってくるため、その上下にある耐力壁に多少影響を与えますが、大きな差はないと考えます。
Q
wallstatSで床組みを自動生成した場合、計算結果の妥当性について、営業担当者がお施主様へ伝えるべき注意事項としてどんなことが挙げられますか。
A
「倒壊や損傷の傾向の確認」という説明が良いのではないでしょうか。プランが固まった段階でwallstat ver.5で計算されることをお薦めします。
Q
1/2グリッドより細かいグリッドでの柱の入力や任意での基準線の入力はできますか。
A
wallstat Sでは自動床組作成機能に限界があり、1/2グリッドより細かいグリッドや任意基準線については対応が難しい状況です。
Q
wallstatSを使用して任意バネの設定はできますか。
A
wallstatSは対応していません。
Q
CEDXMデータを使ってダイレクト連携はできますか。
A
wallstatSはデータ連携には今のところ対応しておりません。

全般

Q
操作マニュアルはありますか。
A
Wallstat studioのフォルダ内にマニュアルが入っています。
また、https://support.wallstat.jp/wallstat_manual/からもダウンロードできます。
Q
PCのハードに関して。CPUは何コア何スレッドまで活用できますか。
A
基本的にはマルチコアには対応していません。なお、プランを変えて並列で何個もwallstatを動かすとコアの数を活用いただけます。
Q
建物階数や規模の制限はありますか。
A
ありません。ただし、メモリの制約があるため、ご利用の環境によってはメモリ不足によるエラーが出る可能性があります。
Q
wallstatの入力例等のデータはありますか。
A
studioフォルダの中の「編集ファイルサンプル」「編集ファイルサンプル2」が入力ファイルのサンプルになります。
Q
入力データの自動保存はできますか。
A
自動保存機能はありません。
Q
基準線を斜めに入れることはできますか。
A
基準線を斜めには入れることはできません。
Q
壁や柱頭柱脚金物の凡例のW525等は変更が可能ですか。
A
変更できません。ただし、パラメータIDを変えていただくことで変更することができます。
Q
入力した建物の中心を軸として回転させる動かし方はできますか。
A
建物を中心に回転する機能は実装していませんが、マウスのスクロールボタンをドラッグ(または左右ボタン同時ドラッグ)していただくと回転中心を変更できます。
Q
計算結果のわかる計算書の出力は可能ですか。
A
計算書の出力はできません。

壁・耐力壁・雑壁

Q
壁入力では、壁の仕様を全て入力した方がいいですか。
A
壁はサイディングや石膏ボードなど、全て入力いただいた方が現実の建物の耐震性能に近くなります。可能なら、全て入力いただいた方がいいでしょう。
Q
制振壁を入力する方法がわかりません。
A
デフォルトでは3種類のパラメータを用意しています。制振壁を選んで「新規」を選択いただき対象の壁に設置してください。
サポートサイトには制振壁のパラメータが何種類か用意されていますので、基準パラメータ以外のものを利用する場合は、パラメータを追加してください。
Q
外壁のサイディングについて、釘留めと金具留めではどちらも強さは同じと考えていいでしょうか。
A
金具留めでも同様の耐力があることを確認しています。
Q
耐力壁に構造用合板を利用する場合、壁項目内の構造用合板を選べばいいですか。また、壁倍率2.5倍の検討がされていると考えていいですか。
A
「壁」で構造用合板を選択いただくと、壁倍率2.5倍の耐力壁となります。
Q
荒壁パネルを壁仕様として使いたいのですが。
A
実験結果の性能評価書(荷重変形関係)があれば、wallstatのstudioフォルダの変換シートからパラメータに変換して入力することができます。
Q
斜め壁ドア上小壁の作成方法を教えてください。
A
斜めに配置した横架材の高さを座標入力から変更して、「まぐさ」としてから通常の全面壁を入力して、全面壁の下側の高さを座標入力からまぐさの高さに設定すると入力できます。
Q
内部間仕切り壁に石膏ボード(準耐力壁)を設定する場合、両面張りになっている箇所については2回壁を設定する必要はありますか。
A
石膏ボードが両面の場合は壁1、壁2に石膏ボードを入力いただく必要があります。
その他、複合壁の作成という機能があり、何枚かセットになった壁を作成することも可能です。メニューの「設定」「複合壁の作成」から作成できます。
Q
外周の雑壁は耐力壁にはなりませんが、耐力面材を張っている箇所は何か入力した方がいいですか。
A
耐力面材を耐力壁と同じ仕様で張っている場合は、耐力壁として入力した方がより現実の建物の挙動に近くなると思います。
Q
台形の耐力壁をモデル化したいのですが、任意ばね(例えば構造用合板を選択して)として、たすき掛けに入力してもいいですか。
A
任意ばねでたすき掛けで入力いただいて問題ありません。

重量設定

Q
エリア重量は重ねて入力できますか。
A
できます。重ねた部分の重量は加算されていきますので、重ねるほど重くなっていきます。
Q
エリア重量は床面に設定されるのでしょうか。
A
床面に設定しています。壁のエリア重量も要望があれば対応できるようにしていきたいと考えています。
Q
吹き抜けなどのエリア重量を減らしたり、0にしたりすることはできますか。
A
減らすことはできません。
Q
エリア重量は太陽光設備などの勾配屋根にも対応可能ですか。
A
勾配屋根には対応していません。太陽光パネルは陸屋根として設定できます。
Q
屋根、外壁共にガルバリウムで軽い仕様ですが、太陽光を将来的に載せる計画があります。この場合重い建物として設定した方がいいでしょうか。それとも個別に設定して太陽光の重さを加える設定はあるでしょうか。
A
wallstatで付加重量の設定ができます。対象エリアに太陽光発電の単位重量を設定いただくと、再現した重量で計算できます。
Q
屋根に太陽光発電機を設置した場合、建物の積載重量に偏りができると思うのですが、その重量偏りの入力はwallstatでは可能でしょうか。
A
重量の偏りにつきましては現バージョンのstudioでは設定できません。originの機能を使えば設定可能ですが、煩雑な操作が必要になってきます(manual_ex.pdfのp.13参照)。
Q
2階建てのロフトや小屋裏収納の検討は可能ですか。RFに部屋の地震時積載荷重と固定荷重をエリア荷重で入力すればいいでしょうか。。
A
可能です。エリア重量で設定いただくと、ロフト等の付加重量を設定できます。
Q
2F=W2、1F=W1、1F下=W0としますと、入力値はW1、W2等そのままで、1階の場合はW2+W1と上階を加算しない値でいいですか。また、Aiによる補正もここの入力はしなくていいですか。
A
W1、W2はそのままで上階を加算しなくてもOKです。Aiの補正も必要ありません。
Q
重簡易重量設定の床面積では、バルコニーの面積は2Fにそのまま足すのが正しいですか。それともバルコニー面積に0.4倍した面積を足すのでしょうか。
A
そのまま加算しますとやや過剰になりますので、性能表示のルールに従う方が実情に近くなります。
Q
階重量を直接入力した場合、2Fバルコニー部分に対してはどのように重量が割り当てられるのでしょうか。
A
節点(=質点)の数で均等割されます。

屋根・天井

Q
吹き抜けや傾斜天井は入力できますか。
A
入力できます。ただし、wallstatSでは吹き抜けは入力できますが、登り梁や傾斜天井は入力できません。
Q
大屋根の物件は対応可能でしょうか。
A
一方向の大屋根の場合は以下の方法で登り梁を入力することは可能です。
https://www.youtube.com/watch?v=oL3lj9f9vps
Q
建物の屋根形状の入力について、軸組みなしでの面の入力はできますか。屋根形状の入力方法を教えてください。
A
立形状だけの屋根については、CEDXMファイルを介してwallstatにデータをインポートすることで屋根情報も移行できます。CEDXMファイルを介さない場合は、三次元座標の手入力が必要となります。かなり煩雑な操作になりますので、CADからの移行をおすすめしています。
Q
屋根のポリゴンを作成したく、roof.csvを作成したのですが、それをwallstatのデータに反映させる方法がわかりません。
A
計算結果の動画を選択する画面で、左下の方に結果と屋根情報を登録するボタンがありますので、そちらで計算結果とroof.csvをペアで登録いただくと反映できます。
Q
屋根形状をexcelの.csvで作成しましたが、これをwallstatで読み込む方法がわかりません。
A
studioの結果表示画面の右下に屋根情報ファイルを読み込むボタンがあると思います。こちらでTRJファイルを選択いただいたあとに屋根情報ファイルを読み込んでいただくとセットで表示されるようになります。
Q
屋根の垂木は入力しないで検証しても問題ないですか。
A
屋根の垂木は入力なしで問題ありません。

水平構面

Q
屋根構面は区切った方がいいですか。
A
wallstatでは水平構面の区分でせん断力のやり取りをしています。中通りまでせん断力を伝達するために細かく区分することをおすすめしています。
Q
床全体に構造用合板を張る場合、大きく構面を作成したものと梁に囲まれているスパンに細かく入力したものでは挙動に変化はありますか。また、屋根面で構面を確保している場合は、どのように入力するのでしょうか。
A
水平構面は細かく分割してモデル化していただいた方が、より実際の建物挙動に近づきます。屋根面は陸屋根に置換して、小屋梁のレベルに水平構面を設定してください。
Q
2階の階段部ですが、2階床はその部分を吹抜けとして床仕様を入力しなくてもいいですか。また、床仕様を入力しないと2階の床面積がその分減って計算されるので、2階の荷重が少なく計算されるのでしょうか。
A
階段室は水平構面は張らないことで良いかと思います。床面積は小さくなりますので、重量を設定される際の床面積の値を図面の数値に変更して設定してください。
Q
水平構面や壁の四隅が90°ではなく、例えば台形や曲線などが用いられている場合、水平構面や壁を入力することはできますか。
A
現状ではstudioから入力する方法はありません。ご不便をお掛けし申し訳ございません。
Q
水平構面だと構造用合板は両面のみが選択肢にあると思われますが、斜め構面に構造用合板片面張りを入力するにはどうすればいいですか。
A
構造用合板のパラメータIDを5000番台に変更していただいて、パラメータ編集からアクティブにしていただくと、水平構面で選択できるようになります。
Q
水平構面を梁区画ごとに入れた場合と建物全面で入れた場合とで異なる解析結果となりました。
A
水平構面の区画は床に生じたせん断力を各壁線に伝達する際の区画になっています。建物全体で水平構面の区画を作成しますと外壁の壁線間でのせん断力のやり取りはされますが、中通りにせん断力が伝達されないため、細かく区切った場合と異なる計算結果となります。

Q
梁が面外に折れるような挙動となってしまいます。
A
水平構面に応力がかかった際に面外方向に突っ張る材がないと、弱軸方向に曲がってしまいます。
Q
火打ち梁を入れて、根太+合板の床を入力する場合、「床」で火打ちを先に入力して、「床2」で根太+合板の順で入力すればいいですか。
A
どちらが先でも計算結果は同じです。
Q
梁、柱の樹種を変えることは可能でしょうか。また樹種によってシミュレーションが変わったりしますか。
A
サポートサイトの建材データベースに木材の樹種ごとのデータがありますのでご利用ください。

横架材

Q
横架材の鎌継手のオス、メスは単に勝ち・負けのみの設定でいいですか。
A
勝ち負けについては自動で設定していますので改めて設定する必要はありませんが、手動で設定することも可能です。
Q
古民家でよくある「貫」を入れることはできますか。
A
横架材で入力可能です。貫端部のモーメント抵抗をモデル化するためには別途パラメータを設定する必要があります。

筋かい

Q
一般的な筋かいは、引張筋かいの入力で大丈夫ですか。
A
引張筋かいを入力すると、自動で圧縮筋かいも入る設定となっています。

制振ダンパー

Q
特定の制振ダンパーでのシミュレーションは可能ですか。
A
可能です。サポートサイトの建材データベースに登録のあるダンパーが利用可能です。
Q
任意ばねの入力では筋かいダンパーを入力できますか。
A
任意ばねの入力では筋かいダンパーを入力できますか。

開口部

Q
開口部入力で窓の高さは設定できますか。
A
立面図で設定できます。また、画面上での高さ変更も可能です。

高さ設定

Q
大屋根の平屋で、梁の高さが違うエリアがある場合、高さの設定はどのように入力すればいいですか。
A
梁高さを平均値として一律に設定してください。

基礎

Q
ブロック基礎の評価・入力はどのようにするのでしょうか。
A
ブロック基礎の場合は接合部の耐力が見込めませんので、そのエリアは「短ほぞ」にするなど、接合部の低減をすることが方法として考えられます。

解析

Q
横架材の勝ち負けは解析結果に影響しますか。
A
ほとんど影響しませんので、自動で設定してよいかと思います。
Q
水平構面で火打ち構面と屋根構面の区切り方は解析結果に影響しますか。
A
RFの水平構面はできるだけ細かい区画で入力していただく必要があります。できるだけ細かく入力いただいた方が、現実に近くなります。
Q
モデルが軸線とばねの構成であることは理解できますが、梁せいの大きさ要素は解析にはさほど効果がないのでしょうか。
A
梁せいが大きくなりますと境界梁としての効果が変わりますので、壁の浮き上がりを抑えたり、丘立ち壁(2階で下に柱がない壁)の剛性低下を抑えたりする効果がありますので、それなりに影響はあると思います。
Q
地震動が入力される前の静止画面で、すでに黄色となっている水平構面、壁については、常時で耐力が足りていないということですか。
A
ご認識のとおり、鉛直荷重で変形してしまう個所を示しています。

接合部

Q
40KNを超える柱引き抜き金物の設定方法を教えてください。
A
40kNを超える金物に関しては40kNのパラメータの耐力を許容耐力に合わせて、割り増すことで設定してください。
Q
せいの異なる梁の接合が剛接合のとき、接合部には何を選択すればいいですか。
A
引張、回転共に十分剛に設定されると、剛接合に近くなると思います。
Q
デフォルトでは1つの回転ばねが定義されていると思いますが、各接合部に個別の回転ばねを定義する場合、どのようにID設定すればいいでしょうか。
A
パラメータファイルで、2番の引張ばねのID+100のIDで回転ばねを設定いただくと対になります。例えばID215で引張ばねを設定した場合、315で回転ばねを設定してください。
Q
梁の継手に設置する金物は接合部の雄材、雌材の共に設定しないといけないのでしょうか。
A
継手の金物は雌材の設定が採用されます。

その他(斜め材/バルコニー)

Q
平面でも斜め、立面でも斜めの部材(隅木のような部材)を訂正したい場合、どのように訂正すればいいですか。
A
立体的に斜めに入力された部材は、studioでは修正することができません。削除するためには、保存したファイルをエクセルで開いていただいて、[frame]の下の行にある、部材の情報を直接行ごと削除いただく必要があります。座標は、横架材の端部①X,Y,Z, 横架材の端部②X,Y,Zの順で並んでいます。最初の3つと、次の3つの数字が全て異なるものが斜め部材になります。
Q
外観のパースには立面図で入力した腰壁(バルコニーの手すり部分を再現したい)は表示されないのでしょうか。
A
バルコニーは壁以外に軸組も入力していただく必要があります。
Q
バルコニーの手すり壁などは再現できますか。
A
バルコニーの手すり壁は現状では再現できません。見た目だけでよろしければ屋根と同様にポリゴンとして入力することはできます。ver.5のoriginフォルダのmanual_ex.pdfのp.15をご参照ください。

地震波

Q
極稀地震は具体的にどのような地震動が想定されていますか。
A
建築基準法で想定している大地震で、数百年に一回生じる規模の地震です。具体的には建築基準法施行令第82条の5第5号ハに規定される地震力(加速応答スペクトル)に適合するように開発者が作成した人口地震動(ランダム位相)です。
Q
極稀地震は模擬地震波だと思いますが、地域係数は考慮できますか。
A
地域係数は考慮してもOKです。
Q
地盤種別やN値は考慮できますか。
A
表層地盤の地震波があった上での検討になるので、別途表層の地震動を作っていただく必要があります。Studioに収録している稀地震、極稀地震では第1種~第3種の地盤の種別が選べます。
Q
地震波の時間ピッチは1/100秒ですか。また、任意の時間ピッチに設定することはできますか。
A
サンプルではJMA神戸が1/50、その他は1/100としています。任意の時間ピッチも設定可能です(manual_j p.23参照)。
Q
地震は原波のまま、開始時間と終了時間を任意に設定できますか。
A
開始時間は波形ファイルの始めのデータを削除してください。また、終了時間はdefault.iniの計算回数で調整することができます(manual_j p.33参照)。
Q
工学的基盤からの入力は可能でしょうか。
A
表層の地震動を別途作成していただく必要があります。
Q
入力地震波の追加はできますか。
A
「manual_j」p.23にある方法で追加できます。
Q
1つの建物に対して熊本地震を2回かけて倒壊しなくなるまで検討をしています。1回目は、熊本地震:益城町役場(4月14日)、2回目は、熊本地震:益城町役場(4月16日)ですが、X方向の地震力が強いようでX方向の壁にたくさん耐力壁が入るものばかりになってしまいます。
A
熊本地震での益城町役場の観測波はかなり強い地震ですので、こちらを最低基準にするのは過剰設計かと思われます(地震動は地盤条件や震源の特性で変わります)。
Q
地震動でX軸・Y軸を選択するようになっていますが、診断に関係あるでしょうか。また南北と東西の地震動がありますが、どちらを選択すればいいでしょうか。地震波の選び方を教えてください。
A
観測地震動は記録された方向をNS、EWで表記しております。それぞれ建物のXYどちらの方向に入力するか選択できます。できれば両方のケースをチェックした方がいいでしょう。
Q
人工地震波とJMA神戸の地震波の加速度、速度の違い、周期の違いなど、見解をお聞かせください。
A
人工地震波は基準法の大地震のスペクトルに適合させたものですので、耐力壁のみモデル化した際の構造設計のチェックとしては適していると思います。JMA神戸などの観測波は周期特性があります。建物の固有周期の特定に依存しますので、あくまでデモ的な振動台実験のシミュレーションとして使っていただくことがいいでしょう。
Q
JMA神戸よりも厳しい条件になる地震波として、代表的なものがありましたら教えてください。
A
建物の周期にもよりますが、1秒前後の周期が卓越する地震動とては、JR鷹取(阪神・淡路)、川口町(中越地震)、益城町役場(熊本地震)はJMA神戸を上回るエネルギーを持っています。
Q
計算設定→地震入力→地震動の右側に倍率がデフォルトで0.9倍や1.0倍になっていますが、この数値の意味を教えてください。
A
地震動の右側の0.85~0.9は限界耐力計算における低層の低減係数p(平12建告1457第6)です。

地盤

Q
地盤調査結果で出た表層地盤増幅率の数字を計算時反映することはできますか。
A
工学的基盤の波形に増幅率を乗じた地震動を作成すれば、計算に反映することが可能です。
Q
その土地に合った地震動を設定することはできますか。
A
J-SHIS(地震ハザードステーション/防災科研)というサイトで、敷地における想定地震動をダウンロードできます。

シミュレーション

Q
解析後に表示されるモデルの構面の色(黄色、橙色、赤色)の基準を教えてください。
A
壁の荷重変形関係の折れ点に応じて、下記の通り対応しています。壁のパラメータに応じて、色が変わる変形角が異なります。
Q
台風を受けた時の住宅や開口部の変形をシミュレーションできますか。
A
風圧力のような任意の一方向に力が作用するシミュレーションは応用すれば対応可能です。別途開発者にご相談ください。
Q
開口部がどれだけ変形したかをシミュレーションで再現する場合、どのような情報が必要ですか。
A
住宅の構造計算書や図面一式、耐震要素の情報があれば、モデル化は可能です。
Q
建築物に対して、地震による損傷履歴を保持したまま、次の地震波を入力するシミュレーションはできますか。
A
wallstat studioの計算画面に「前回計算の継続」というチェックボックスがあります。これをチェックすると前回の計算終了時の損傷状況を保存した状態「cont.mod」から新たに次の地震波の入力が可能です。なお、out.trjとdataout.csvは上書きされるので、継続の計算前に別の名前で保存する必要があります。
Q
実際の倒壊映像とwallstatの解析結果がほぼ同じと聞きましたが、拡張機能(節点情報ファイル、バネ情報ファイルで節点重量などの設定)を使用していますか。
A
解析結果は振動台実験に合致するように調整したものですのでご注意ください。拡張機能はほとんど使用しておりません。パラメータの調整と重量の詳細な設定で再現しています。
Q
耐震等級に応じた標準的な住宅のシミュレーションモデルがいくつかあるとありがたいです。
A
プランがあれば作成することができます。
Q
実物件の地震挙動を再現する上では、どのデータ精度を高めればいいですか。
A
壁・接合部の骨格曲線が一番影響があると考えられます。

パラメータ全般

Q
パラメータ設定で壁・接合部の実験値を与える場合、P1~P4の変位・荷重の設定の値を教えてください。
A
下記のとおり設定してください。
 P1:履歴特性のバイリニアの降伏点(接合部の場合は設定しない)
 P2:Py相当の変位・荷重
 P3:最大耐力Pmaxの変位・荷重
 P4:耐力が0になる点の変位・荷重(0)
Q
新しい壁のパラメータを設定するにあたり、必要な情報(試験成績書のデータ)を変換しようと検討しましたが、特性値の中で0.9Pmax時の変位が示されていませんでした。また、その他も変位ではなく変形角で示されています。
A
グラフが付いている場合、0.9Pmax時のδの値はおおよそで読み取ることで問題ないかと思います。
Q
複合壁の場合のパラメータは各要素の各数値を単純に足し合わせたものになるでしょうか。
A
複合壁は複数枚の壁のバネを設定しておりますので、壁倍率の単純加算ではなく変形角ごとの耐力の足し合わせになります。
Q
パラメータを設定する際のP0は何を表す数値なのでしょうか。
A
0はバイリニア・スリップ曲線のバイリニアの高さを設定する項目になっており、この数値が高いほど履歴減衰が高くなります。実験から変換される際は2回目のループがY軸と交わる際の点を目安に考えてください。
Q
接合部の選択欄に「短ほぞ」「CP-L」「CP-T」「SB-E2」「SB-E」「HD10kN」「HD25kN」が入っていますが、企業により判定に「ち」や「ぬ」といった20kN、35kNの判定が出てきます。それらの判定に対応する接合部の選択の仕方を教えてください。また、設定された数値が既にあれば教えてください。
A
25kN用のパラメータの耐力を比例倍することで設定可能です。
なお、studioフォルダのparm.csvの最後の行に以下の追加パラメータ(20kN、30kN、35kN用)を貼り付けていただくと、パラメータが追加されます。
 208, 2, 7000, 1500, -1352.8, 0.004, 0.016, HD20kN
 209, 2, 10500, 2250, -2029.2, 0.004, 0.016, HD30kN
 210, 2, 12250, 2625, -2367.4, 0.004, 0.016, HD35kN
Q
柱が引き抜ける動画がありました。どのような入力を行って結果を出しているのでしょうか。また、短期引抜耐力○○kNの金物やホールダウンで締結されている接合部と発生する引抜力・せん断力をどのように評価しているのでしょうか。
A
金物のバネも実験データに基づいた骨格曲線でモデル化しており、引抜方向は荷重がゼロになると破壊するという判定をしています。
Q
バネ設定は全物件必要ですか。
A
バネのパラメータ設定は一度作成すると、studioフォルダの中のparm.csvに設定が保存されるので、再度設定は不要です。
Q
開口部を補強したときの効果をシミュレートする場合、どのようなデータを揃えておけばいいでしょうか。
A
例えば、モーメント抵抗フレームに対応する耐震要素を作成して、開口に接続するようなモデル化を行えば再現できると思います。
Q
パラメータファイルで各構面の粘性減衰を設定できますが、減衰定数hから各要素の減衰係数cへの変換方法を教えてください(瞬間剛性比例型であれば、減衰マトリクスを作成するときに全体系に対する減衰定数h、固有円振動数ωとして瞬間剛性マトリクスに(2h/ω)を乗じて求めることになりますが、wallstatでは各構面ごとにhを設定できるため)。
A
wallstatの粘性減衰では、各構面のhには建物全体の1次固有振動数を使っています(default.iniの2行目で設定)。 ただし、個別要素法を元にしているため、建物全体の固有振動数を理論的に計算することができません。別途、ランダム波入力かステップ波入力等の建物全体の固有値を計算するシミュレーションを行って、建物の応答から固有振動数を導出する必要があります。
Q
壁のパラメータ(石膏ボード)には「準耐力壁」、「大壁」、「真壁-貫」などいくつか種類がありますが、品確法での準耐力壁の定義に該当すれば準耐力壁として入力、準耐力壁に該当しなければ大壁あるいは真壁として入力、という使い分けでいいですか。
A
ビス・釘が川の字打ちの場合→準耐力仕様、日の字として外周もすべて打つ場合→大壁仕様、としています。
Q
未登録の壁のパラメータについて、メーカーに近似値を提出してもらいたいと思いますが、どのようなデータを集めたらいいでしょうか。
A
壁の実験データとして性能評価試験報告書を取り寄せていただく必要があります。なお、建材データベースへの追加をご希望される建材がありましたらフォームからお知らせください。メーカーへの問い合わせ・パラメータ化に向けた打診を事務局より連絡させていただきます。
Q
静的倍率試験の際や、動的試験により変位ごとの履歴を見る際には、初載荷の耐力を採用していきますが、通常、耐力壁は繰り返し加振では耐力低下していきます。Wallstatではその評価はどうなっているでしょうか。
A
耐力壁はバイリニア+スリップ型でモデル化していますため、イニシャルはスリップの骨格曲線を追従しますが、2回目の加力からは経験最大変形まではバイリニア(耐力低下した荷重)を追従し、経験最大変形を超えるとスリップの骨格曲線に移行します。
Q
サイディングのパラメータについて。サイディングは金具留めと胴縁下地があります。おそらく胴縁下地の方が強度等が大きいと思いますが、どちらのデータが採用されているでしょうか。
A
胴縁下地のデータです。金具留めだと過大評価になってしまうので、安全側でモデル化しないという方法もあるかと思います。
Q
wallstat パラメ-タ「壁」で、①構造用合板(真壁-受材)と②構造用合板(真壁-貫)の倍率と何mmかを教えてください。
A
①倍率2.5倍釘ピッチ150mm以下合板7.5mm以上、②倍率1.5倍釘ピッチ150mm以下合板7.5mm以上。
Q
構造用合板、構造用合板両面などの壁倍率の数値特性はいくつでしょうか。
A
構造用合板の壁倍率は2.5、両面は5.0です。

ダンパー・制振装置

Q
「parm.csv」ファイル内の表記に制震ダンパーがありますが、ダンパーの出典元の情報を教えてください。
A
wallstatで標準添付のダンパーは特定の商品ではなく、架空のダンパーです。実際の商品は建材データベースからダウンロードしてお試しください。
Q
ダンパー以外の弾性時の減衰定数を入力できますか。
A
通常の壁はパラメータの設定項目で減衰定数を入力できます。瞬間剛性比例型の減衰となります。
Q
制振系の商品と構造用合板や筋かいとの違いはwallstatでどこまで表現できますか。
A
履歴の骨格曲線をモデル化すれば履歴減衰の差が応答に出てきます。
Q
制振装置を使用した場合、鋼製履歴系、摩擦系(ゴム・樹脂製)、油圧系で、いずれも実験で求められた変位・荷重特性値があった場合は解析可能でしょうか。
A
制振装置がwallstat ver.4で提供する3種類のモデル化法に合致していれば、解析可能です。
Q
各社制震装置のパラメータの元となるデータには一定の基準(試験方法等)があるのでしょうか。
A
試験方法・評価方法は一定の基準ではなく、各社で異なりますので、それぞれのケースに適したパラメータの変換法を選択しています。
Q
パラメータの作成に当たり、一般に摩擦系ダンパーをモデル化する際は、動的試験結果の形状が完全バイリニア(スリップ型ではなく、完全なバイリニア型)性状の履歴となっていることから、静的結果の1/120と1/30あたりの耐力を使って、完全トリリニア性状でモデル化されるものと思いますがいかがでしょうか。また、粘弾性を利用したものはどのようにモデル化されるでしょうか。
A
摩擦系のダンパーは、完全バイリニアでモデル化していますが、トリリニア・クワドリニアでのモデル化も可能です。粘弾性のダンパーはフォークト型かマクスウェル型、その組み合わせでモデル化しています。制振装置ごとに復元力やバネの構成を変えています。

各工法モデルの作成

Q
枠組壁工法、あるいはRC造向けにwallstatをカスタマイズする予定はありますか。
A
枠組壁工法については、在来工法に置き換えてモデル化を検討いただくことになります。その際、スタッドや根太はすべてモデル化する必要はなく、在来の柱のある位置でスタッドをモデル化する程度でも問題ありません。
なお、RC造は当面対応予定はありません。
Q
枠組壁工法でも入力が楽になったり連携の幅が広がるとありがたいのですが。
A
ツーバイフォーでは「らくわく」で連携しています。
Q
耐震診断では建築防災協会と連携を行ったりする計画はありますか。
A
建築防災協会との連携を検討していきたいと思います。
Q
耐震工事(改修)でwallstatを利用できますか。できる場合、その際の注意点等を教えてください。
A
耐震改修でwallstatを活用されている方はいらっしゃいます。劣化等の低減を反映させることや、既存の耐力壁の選択方法に注意してください。
Q
免震構造の木造住宅のモデルは作成可能でしょうか。
A
計算条件で、基礎固定フリーという条件があり、その条件ですと、地震入力が摩擦力のみにより上部構造に伝達されます。クーロン摩擦を想定していて静止摩擦係数、動摩擦係数の設定が可能です。1階の床の剛性を十分大きくすると免震構造に近いモデル化が可能になると思います。
Q
既存建物の耐震補強に、鉄骨自立柱(足元固定で一方向にのみ有効)を外部に建てた場合の解析を行いたいのですが可能でしょうか。
A
鉄骨自立柱のモデル化には対応しておらず、実験結果などを壁のせん断力に置き換えていただけると剛性耐力として加算することは可能かと思います。
Q
古民家のような伝統構法で建てている建物に対して、wallstatを使うことは可能でしょうか。
A
伝統構法も検討対象となっています。
Q
wallstatの計算結果を別の汎用構造解析ソフトに渡して建物の局部や建材の変形(隙間)や応力を計算することはできますか。
A
応力、変形等の数値はアウトプットできますが、汎用構造解析ソフトで計算できるかどうかは当該ソフトの仕様によります。

CEDXM連携

Q
プレカットCADから出力されたCEDXMをwallstatで読み込みましたが、動画にした際、ズレが生じているようです。
A
CADとwallstatとの対応項目の確認が必要ですので、今後、対応項目を改善していきます。
Q
CEDXMをwallstatにインポートしましたが、梁が一本の梁ではなく柱スパンで細切れになっているような挙動を示します。
A
継手位置は少し間が空いたようになりますが、接合部が生成されているかどうかは、線画表示にすることで確認できます。
Q
CEDXMからインポートした時に、平面図で表記される筋かいとされない筋かいがあるのはなぜですか(断面では入力されています)。
A
筋かいが階の高さまで至っていない可能性があります。
Q
CEDXMファイルを読み込んだ時に、1階の階高が0になってしまいます。
A
CEDXMファイルから1階床の高さのインポートがうまくいかず、エラーになって可能性があります。
Q
N値計算を行ったCEDXMの金物データは、wallstatで連携できますか。
A
出力側のCADがCEDXM金物に対応していれば、wallstatにインポートした際に情報を読み込むことが可能です。
Q
CEDXMで読み込んだ際に、小屋梁などで天端レベルの違う梁は全てRFになるように座標で調整したのですが、平面図のレベルの選択で細かい寸法のレベルが何も存在しないレベルが残ったままになります。
A
立面図で基準線を選択して削除いただければ、平面図のレベルから除外されます。
Q
CEDXMの耐力壁をwallstatの「壁」として反映させるには、CEDXMに「耐力要素情報」が存在していれば可能でしょうか。
A
耐力壁は「耐力要素情報/耐力壁」として設定いただければ、壁としてモデル化して、倍率に応じたパラメータをセットするようにしています。parm.csvに既に「種別名称」と一致した壁のパラメータが存在するようでしたら、その壁のIDをモデルに設定するようにしています。
Q
木材強度のインポートは対応していますか。
A
木材強度はCEDXM連携では現状では対応していません。
Q
通し柱の場合、「1F」「2F」どこに書けばいいでしょうか。インポートすることを前提に考えた場合、柱材の種類は2(通し柱2F)、3(通し柱3F)がいいのでしょうか。
A
通し柱と定義されていなくても柱頭柱脚の高さがそれぞれ定義されていましたら、通し柱として認識されるようになります。
Q
構造用合板を表現したい場合、CEDXMに合板情報というタグがありますが、wallstatでは読み込んでいないのでしょうか。
A
合板情報は読み込んでいません。耐力要素情報に記載いただけますと幸いです。
Q
屋根のポリゴン形状が CEDXMデータの取り込み時には表示されておりましたが、保存を一度でもすると消えてしまいます。
A
動画を読み込む際に、「屋根情報」のボタンがあると思いますが、こちらでroof.csvを選択いただくと、計算結果の動画に屋根がついた状態で表示されるようになります。

エラー

Q
「アプリケーションのコンポーネントで、ハンドルされていない例外が発生しました。」というエラーメッセージが出てファイルを開くことができません。
A
ファイル名が「_応力.csv」となっている場合、計算結果ファイルであるため開くことはできません。「_応力」が名前にないファイルを開いてください。
Q
trjファイルの読み込みをしようとすると、「アプリケーションのコンポーネントで、ハンドルされていない例外が発生しました」というエラーが出て、読み込みができません。
A
部材の重複入力の可能性があります。
Q
壁を挿入した後にモデル確認を押すと「〇箇所の壁・床の角に接点が見つかりません」と表示されます。
A
壁や床の両端に柱や接合部がない時にエラーが生じる場合があります。
Q
パラメータをダウンロードし、値としてコピーをparm.csvの最後に貼り付け、上書き保存、再度studioを起動すると「parm.csvにエラーが起きました」と表示されます。
A
ダウンロードしたパラメータは、ZIPファイルを解凍しますとcsvファイルができます。
これをstudioのメニューの「設定」>「パラメータ編集」>「編集」>「パラメータ読込」で選択すると、studioに新たに追加されます。
Q
繰り返し地震動を計算するにあたって、一度目の計算で壁の色が黄色くなった箇所が、二度目の計算でグレーに戻っています。
A
継続計算の際は色が一度クリアされてしまいますので、「外観」の「骨格曲線で色分け」にチェックを入れてください。
Q
origin「gui20exe」で複数棟並べる際、南面と北面を並べるにあたり、角度180度を入力したところ、建物位置がメッシュ外になってしまいます。
A
gui20.exeのdegの角度はradで入力する設定になっています。180度の場合3.14を入力してください。
Q
計算までは辿り着けたのですが、結果表示のtrjファイルを開けません。
A
trjファイルは、studioフォルダの中に、ファイル名_地震動_地盤_方向.trjとして保存されます。また、trjファイルはそれ自体をクリックすることでは開くことはできません。Studio.exe起動後の「結果読込」よりファイルを選択していただくことで確認いただけます。
Q
建物の中に一回り小さな別のフレーム架構がある場合をモデル化しました。倒壊した場合、その架構にぶつかるはずですが、倒壊建屋がその架構を通り抜ける挙動となってしまいます。フレーム架構が倒壊の障害物と認識するようにモデル化する方法はあるのでしょうか。
A
wallstatでは部材の衝突判定は地面と部材でしか行っておりませんので、すり抜けてしまいます。現状では、衝突判定をする方法はありません。
Q
モデルの解析を行いましたが、倒壊まで至らず、途中で「異常終了」のエラーが出てしまいます。「解析モデルを見直してください」と表示されますが、どこを見直せばいいでしょうか。
A
継続計算で次の計算をする場合に試計算でエラーと判定されることがあります。以下の対処方法をお試しください。
1. 計算画面の右下の「拡張設定」にチェックを入れる
2. 計算の安定度を前回の計算と同じものを選択
3. 「試計算省略」にチェックを入れて、計算を開始する
Q
trjファイル読み込みをしたところ、平らな画像になってしまいました。モデル確認の際は立体的に見えています。
A
解析結果や解析モデルを確認する画面を複数起動されている場合に、解析モデルが平らになるバグが生じる場合があります。その場合は、一度すべてのwallstat studioを終了させて、改めて計算結果を読み込んでみてください。
Q
起動したときに「parm.csvを開く際にエラーが生じました。」と表示されます。
A
studio起動の際にparm.csvを別ソフトで開いていますと、エラーになる場合があります。起動の際はparm.csvを閉じた状態でお願いいたします。
Q
モデル確認をしようとすると「1か所の床・壁に節点がみつかりません」と表示されて計算ができません。
A
壁の両端に柱がない場合や、水平構面の四隅に横架材接合部か柱がない場合に出てきます。エラー個所は赤で表示されます(小さくて見えにくい場合などもあります)。
Q
studioで作成したモデルをoriginに変換する際にgui.exeのNew Modelで各ファイルを読み込みCreateを押すと「Error:A joint of both frame edge have 1 property,lin:81(x:6.37 y5.005 z:2.8)」と多くのエラーが表示されます。
A
originでモデルを作成する場合は、横架材や柱の端部の勝ち負けを手動で設定する必要があり、その整合性でエラーが出ているものと思います。
Q
重心、剛心の表示について、表示される時と表示されないときがあります。
A
壁量計算を実行していただくと表示されます。
Q
気象庁のサイトから地震動をダウンロードしてstudioに保存しました。その後地震動のインポートで、秒数などを変えずに保存しました。一度wallstatを閉じ、再度立ち上げたのですが、地震動が一覧に出てきません。
A
ファイル名などがstudioのルールに合っていない可能性が考えられます。
Q
studio.exeより起動して編集ファイルサンプル.csvを開きました。モデル確認のボタンを押しても、ModelViewが表示されず応答なしとなります。また、プログラムを終了すると、すべてstudioが閉じてしまいます。
A
PCの環境で以下を確認ください。
①studio.exeの実行場所
 マイドキュメントかデスクトップに解凍してstudioフォルダの中から実行してください
。 ②アンチウイルス
 アンチウイルスソフトの除外設定をお願い致します。
Q
windows10とノートンセキュリティが計算時に遮断させてしまいます。
A
ノートンで検疫の除外の設定をお願いいたします。

摘要範囲

Q
ハングオーバーの物件に対しても利用範囲内となりますか。
A
オーバーハングも利用の範囲内です。
Q
1階がピロティーの場合は解析可能でしょうか。
A
はい、可能です。

計算データの出力

Q
wallstatでは、計測震度の算出ができますか。
A
wallstatでは計測震度の計算はできません。計測震度は以下のHPで公開されていますフリーソフトなどで計算できます(参考)。
http://www.ritsumei.ac.jp/se/rv/izuno/software.html
Q
任意の節点の変形(波形)は出せますか。また、応答加速度の出力は可能でしょうか。
A
出力可能です。また、応答加速度が変位の2階微分で出力可能です。
Q
屋根の入力で、要素のIDはどこで確認できますか。
A
gui.exeで解析モデルを開き、AppearanceのspringNo. Element Noにチェックを入れると表示されます。
Q
住宅変形後の開口部の変位量をデータで取り出せますか。
A
開口四隅の変位をデータで出力すれば、ひずみやせん断変形量等の時刻歴を出すことができます。
Q
中連窓の窓台、まぐさ、柱、接合部にどれほどの応力と変位が発生しているか知りたいのですが。
A
応力と変位を出力すれば分析可能です。
Q
掃き出し窓のまぐさ、束、柱、土台にどれほどの応力と変位が発生しているか知りたいのですが。
A
応力と変位を出力すれば分析可能です。
Q
節点に掛かる力、モーメント力、加速度、速度などを抽出する方法を教えてください。
A
origin「manual_j.pdf」の7.2をご参照ください。

判定

Q
任意開口部(部材)の変位、力の具体的な出力の仕方については、予め部材や接合部の番号を把握した上で必要なデータを指定して出力することになるのでしょうか。
A
その通りです。
Q
壁、柱、梁の損傷、破壊の判定はどのように行われていますか。
A
壁は骨格曲線の破壊の変位に達した際に判定されます。柱、梁はパラメータの曲げ強さに達した際に破壊と判定されます。
Q
仕口部の判定は引抜力でしょうか。
A
引抜きと回転バネで判定します。
Q
重量や面積の割増程度はどのくらいでしょうか。また、大きい方が安全側の計算にはなりますが、どのくらい増すのが妥当でしょうか。
A
設計用の重量には安全率が見込まれていますので、構造計算用重量やwallstatの簡易重量設定で計算する重量には十分な安全率が見込まれています。
Q
耐力調整係数はどのように決められているのでしょうか。
A
荷重変形関係でいうと、耐力を増減させているのが調整係数になります。
Q
土壁について。既存の土壁で梁まで壁も小舞竹も到達していない場合はどう考えればいいですか。
A
既存の土壁で梁まで壁も小舞竹も到達していない場合は、耐力として見込むのは避けてください。上部が開口になっていることで、全面土塗り壁と比較して耐力が大幅に下がります。天井高や小壁高さ、下地の組み方等の仕様によっても変わるため適切に評価するには同じ仕様で実験をする必要があります。
Q
接合部、部材のせん断特性と解析方法への関与について。
A
接合部、部材のせん断は剛としてモデル化されます。応力の伝達は行いますが、せん断変形は生じません。
Q
筋かいも既存の釘打ちのみで留めてあるものと金物固定では耐力差が生じると思いますが、どのように考えればいいですか。
A
釘打ちのみの筋かいを適切に評価する場合には同じ仕様で実験データが必要になります。
Q
wallststの復元力特性の特徴について。
A
wallstatの復元力特性ですが、ユーザーズマニュアルのp.80-81に記載しておりますとおり、接合部はスリップ特性、壁はバイリニア+スリップ特性としております。
Q
開口付きの耐力壁の剛性と耐力は、どのように評価されているのでしょうか。腰壁や垂れ壁としての評価は別指定になるのでしょうか。
A
垂れ壁、腰壁は単体としての荷重変形関係は全面壁と同じ設定になるようにブレース置換の際に調整をしております。解析モデルでは垂れ壁、腰壁単体に柱の曲げ変形が加わりますので、結果として、全面壁と比較した場合には、剛性が低下した荷重変形となります。振動台実験等で比較をしましたが、それほど離れた結果ではなく、この方法を採用しております。
Q
木材の剛性や強度を硬い金属に設定することはできますか。
A
ヤング係数を鋼材並みにしていただくと設定できます。
Q
耐震補強をした既存住宅を解析する場合ですが、補強をしない既存の壁は診断法では劣化や柱頭柱脚の仕様による低減がかかるので保有耐力が低くなります。wallstatで解析する場合、既存の壁の耐力には同様の低減を掛けた方がより現実的な解析になるのでしょうか。
A
ご理解のとおりです。

その他

Q
変位は重心位置のみでしょうか。
A
変位は四隅の変形を表しています。重心位置の変位は別途data.csvでモニタリング可能です。Origin「manual_j.pdf」p.35を参照ください。
Q
wallstatでは住宅が倒壊するか・しないかにポイントが置かれていると思われますが、逆に窓やサッシが問題となりそうな、変形角:1/100~1/10付近で変位や力の精度が悪くなったりしないでしょうか。
A
振動台実験で確認しましたが、1/100~1/10でも精度が悪くなるということはありません。
Q
柱や接合部の力(変位データ)は4点くらいの骨格曲線で近似されていると思われますが、この近似にすることでデータばらつきのぶれが小さくなるなどのノウハウはありますか。
A
厳密に精査したことはありませんが、振動台実験で概ね全体の挙動を再現できることを確認しました。
Q
wallstatでは、FEMで表現する要素の端部で節点(番号)という表現は使わないのでしょうか。
A
節点という表現も使います。どちらでも問題ありません。
Q
dataout.csvの内容を教えてください。
A
基礎反力は建物の最下部でのベースシア、層せん断力は各層の層せん断力、地盤GLは入力地震動となります。単位はKN、mです。
Q
2Fにバルコニーが凸上にある場合、四隅はどこで認識されますか。
A
梁の入力順など、解析モデルによります。