当協会ではwallstatを活用した研究開発の促進を目的して、本年度から優秀卒業論文賞を授与する事業を始めました。
2022年2月21日に実施された審査会では6名の候補者のプレゼンテーションがあり、
厳正な審査の結果、以下の方に各賞の授与を決定しました。おめでとうございます。
最優秀卒業論文賞:
京都大学大学院 難波宗功 氏
優秀卒業論文賞:
島根大学 松村涼大 氏
奈良女子大学大学院 上松千陽 氏
審査委員講評:
- wallstatを用いた研究として、様々な取り組みを発表していただきました。内容も多岐にわたり、またwallstatの活用方法もいろいろ提案され、今後の展開が考えられる有用な会であったと思います。これらの発表を厳正に審査した結果、3つの研究を選ばせて頂きました。wallstatの今後の展開も含め、今後とも精力的に研究に利用していただければと思います。
- いずれの発表も、発表スキル、研究内容ともに非常にレベルの高いものであった。
- 特に、「何のために」「どのような検討をしたのか」を丁寧に発表しているので、研究内容に対する理解がしやすかった。
- 実用に向けての現時点での課題についてもきちんと把握しており、質疑応答のレベルが高かった。
- それぞれの研究テーマごとにさまざまな応用が考えられ、今後の研究成果が大いに期待される。
- 6題ともwallstatの特性を生かしつつ、研究内容も高い領域に達するすばらしい発表であった。
- 専門知識を要する図表による研究成果の発表に加え、wallstatを用いた視覚的にわかりやすい発表は、学問が新しい領域へ達することを予感させるものであった。
- wallstatの解析モデルを先輩から引き継いだ研究が見られるなど、各チームで技術が蓄積されており研究が深まる予感を感じた。
- どの研究テーマもwallstatの研究利用の裾野の広さを感じるレベルの高い研究内容でした。
- 可視化ツールとしてだけではなく、物理現象を再現するツールとしてwallstatの機能を存分に活用された研究内容が印象的でした。
- デジタルツインを追求する上で、構造解析分野の未知の領域を開拓する可能性を感じる研究課題もありました。今後の発展に期待したいです。
審査委員:
森拓郎(広島大学)※委員長
石山央樹(大阪市大)
清水秀丸(椙山女大)
中川貴文(wallstat開発者)